
2025年の世界幸福度レポートによると、アラブ首長国連邦は21位にランクし、英国(23位)、米国(24)、フランス(33位)を上回り、世界でも上位の幸福な国としてランクしました。
最も幸福な国として1位にランクした国は、8年連続でフィンランドという結果となっており、米国のランクはレポートが始まって以来最悪の順位となっています。
このレポートはGallupがまとめており、2022年~2024年までの生活の質に関する国民の平均評価に基づいており、内容は、所得、経済生産、社会的支援、平均寿命、自由、汚職の有無、寛大さなどの指標から、各国を評価していきランキングされています。
1位~30位までの幸福度ランキング
順位 | 国 | 順位 | 国 |
---|---|---|---|
1. | フィンランド | 16. | リトアニア |
2. | デンマーク | 17. | オーストリア |
3. | アイスランド | 18. | カナダ |
4. | スウェーデン | 19. | スロベニア |
5. | オランダ | 20. | チェコ |
6. | コスタリカ | 21. | アラブ首長国連邦 |
7. | ノルウェー | 22. | ドイツ |
8. | イスラエル | 23. | イギリス |
9. | ルクセンブルク | 24. | アメリカ |
10. | メキシコ | 25. | ベリーズ |
11. | オーストラリア | 26. | ポーランド |
12. | ニュージーランド | 27. | 台湾 |
13. | スイス | 28. | ウルグアイ |
14. | ベルギー | 29. | コソボ |
15. | アイルランド | 30. | クウェート |
GallupのCEOジョン・クリフトン氏は、「幸福とは富や成長だけではありません。信頼、つながり、そして人々が自分を支えてくれると知ることなのです」と語ります。
UAEが幸福度ランキングを上げている要因
豊富な資源と経済発展
- 石油収入を基盤としながら、観光・金融・テクノロジーなどの多角的な経済成長を推進。
- ドバイ、アブダビは世界有数の富裕都市であり、生活水準が非常に高い。
税制の優遇
- 個人所得税がゼロで、経済的な自由度が高い。
- 外国企業の誘致を進め、ビジネス環境を整備。
世界初の「幸福大臣」の設置(2016年)
- 国民の幸福度向上を目的に、専任の大臣が政策を担当。
- 「幸福度指標」を活用し、国民の満足度を定期的に調査。
低い犯罪率
- 厳格な法律と監視システムにより、治安が非常に良い。
- 世界的に見ても安心して暮らせる国として評価。
政治の安定
- 長年の政権安定により、内戦や政情不安が少ない。
- 他の中東諸国と比べても、社会的混乱がほぼない。
観光と国際イベントの推進
- Expo 2020(ドバイ万博)やワールドカップ開催など、世界的なイベントを積極的に誘致。
- 観光業が発展し、国民の雇用創出や経済活性化に貢献。
外国人の受け入れが進んでいる
- UAEの人口の約90%は外国人(移民労働者や専門職)。
- 多文化共生が進み、多様な価値観が尊重されている。
世界最高レベルの都市開発
- 近未来的な都市インフラ(ドバイの高層ビル群、AI活用都市)
- 空港、公共交通機関、医療施設が充実。
UAEは、経済の繁栄、政府の幸福政策、治安の良さ、多文化共生、高水準のインフラによって、国民の生活満足度を向上させており、政府が幸福度向上に力を入れていることが、ランキング上昇の大きな要因と思われます。
日本の順位は?
気になる日本の順位はというと、2025年度は55位でした。
日本はこれまでのレポートで、最も良くて43位、最も低い時は62位を記録しています。
日本は、先進国の中でも最下位を近年続けており、理由としていくつかの要因が挙げられます。
主な要因
社会的つながりの希薄さ
- 日本では個人主義が進行し、人とのつながりが希薄になっています。
- 例えば、孤独感を抱える高齢者や、若者の「孤独死」が社会問題になっています。
- OECDのデータでは、日本は「困ったときに頼れる人がいる」と答える人の割合が先進国の中で最低レベル。
労働環境の厳しさ
- 長時間労働や過労死など、仕事のストレスが大きい。
- 有給休暇の取得率は先進国の中でも低く、ワークライフバランスが悪い。
- 成果主義の導入で、雇用の不安定さも増している。
精神的な幸福感の低さ
- 「我慢する文化」や「空気を読む文化」により、個人の自由や自己表現が制限される。
- 精神疾患(うつ病など)に対する偏見が根強く、メンタルヘルスの支援が不足。
- 日本の自殺率は先進国の中でも依然として高い水準。
経済的な問題
- 日本はGDPが高いが、実質賃金が伸び悩み、若年層の貧困が深刻。
- 物価は上昇しているが、給与はそれほど上がらず、生活の満足度が低い。
- 非正規雇用の割合が増加し、安定した生活を送れない人が増えている。
社会の閉鎖性・変化の遅さ
- 性別役割分担の意識が根強く、ジェンダーギャップ指数が低い。
- LGBTや移民への寛容度も低く、多様性を受け入れにくい社会構造。
- 社会の「同調圧力」が強く、個人が自由に生きにくい。
幸福度ワースト5位
2025年度の幸福度ランキングで最も悪かった5ヵ国は以下となります。
順位 | 国 |
---|---|
1.(147位) | アフガニスタン |
2.(146位) | シエラレオネ |
3.(145位) | レバノン |
4.(144位) | マラウイ |
5.(143位) | ジンバブエ |
幸福度が低い国には、戦争と貧困が深く関わっています。
戦争によって社会は不安定になり、人々の安全が脅かされる。一方、貧困が続けば教育や医療を受ける機会が限られ、将来への希望を持ちにくくなります。
これらが重なることで、生活の質が大きく低下し、幸福を感じる余地が失われてしまいます。
安定した社会を築き、人々が安心して暮らせる環境を整えることが、幸福度向上の鍵となるのではないでしょうか。
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