ドバイにカジノはあるの?
2024年3月時点でドバイ含むアラブ首長国連邦はイスラム法(シャリーア)に基づいており、あらゆる形態のギャンブルを禁止しています。
これは居住者と訪問者の両方に適用されており、ドバイやUAEの他の地域でも今のところカジノはありません。
ギャンブルを禁止する厳格な法律があり、ギャンブルの開催または参加した場合、懲役や多額の罰金などの厳しい罰則が科せられる可能性があります。
UAEでギャンブル合法化に向けた動き
ラアス・アル・ハイマ、カジノプロジェクト
「ウィン・ラスベガス」なども手掛けている米国の総合型リゾート企業ウィン・リゾーツが、UAEの首長国の1つラアス・アル・ハイマの人工島、アル・マルジャン島(Al Marjan Island)に高級リゾート&カジノの開発を2022年に発表しました(2027年初頭の開業を目標としている)。
UAEではギャンブルは違法のままですが、この開発は、国内でのカジノの合法化の可能性に向けた極めて重要な第一歩を意味します。
このプロジェクトはUAEの法的、文化的、経済的状況に大きな変化をもたらす可能性があり、カジノギャンブルにより、ラアス・アル・ハイマとUAE全体に大きな経済効果をもたらし、2030年までには最大60%もの人口増加の可能性も予想されています。
ラアス・アル・ハイマはドバイから車で1時間半ほどの距離にあり、かつてのドバイがそうであったように、ラアス・アル・ハイマでは数百に及ぶ高級アパートメントやホテル・客室などが開発段階にあり、不動産購入者や投資家の動きは既に活発になっています。
規制機関の設立
アラブ首長国連邦 (UAE) は 2023 年 9 月に国営宝くじと商業賭博の規制枠組みの作成を任務とする一般商業賭博規制庁General Commercial Gaming Regulatory Authority(GCGRA)を設立しました。
GCGRAは、今後の活動の一環として、規制の枠組みのさらなる発展、ライセンスの発行、国内でのゲームおよび宝くじベンチャーの設立と運営の監督に注力する可能性があります。
さらにGCGRAの設立は、2027年にオープン予定のラアスアルハイマのウィンカジノリゾートの着々と進む開発具合からも、ギャンブルを許可する可能性のあるUAEの意図を示しています。
ドバイでのカジノの動きは?
ドバイではこれまでラスベガスのブランドでもあるシーザーズパレスが、ブルーウォーターズ・アイランドでゲーミングが可能になることを待ち望みながら非ゲーミングリゾートを運営していましたが、2023年のGCGRA設立の1週間後に撤退を発表しています(※シンガポールに拠点をおくアジアの高級ホテルチェーン「バンヤンツリー・グループ」がリブランドし運営を開始)。
※ゲーミングとは日本でいうカジノのこと
また、ラスベガスのカジノリゾート運営で知られるMGMリゾートが、2017年に発表し開発を進めている「ザ・アイランド(The Island)」は、発表当初からゲーム施設の可能性に関して、強い関心と憶測が繰り広げられていました。
MGMリゾートは様々な結果に対し柔軟に対応できるよう「The Island」を設計しており、当初はカジノなしでオープンするが、将来的にカジノも収容できるように設計し備えています。
MGMリゾートのビル・ホーンバックル最高経営責任者(CEO)はUAEでのゲーミング合法化への期待を表明し、MGMがドバイの資産を潜在的なゲーミング活動に適応させる用意があることを強調しています。
Photo:mirage
UAEの商業ゲーミングの正式化に向けた動きは、GCGRA設立など段階的に歩みを進めており、数年の間に何らかの変革がおとずれる可能性を示唆しています。