
中東で緊張が急速に高まる中、アラブ首長国連邦(UAE)は自国がイランからミサイルやドローン攻撃を受けている状況にもかかわらず、「UAEの基地や領土をイラン攻撃に使用させない」という立場を明確にしている。
この姿勢は、地域紛争への直接関与を避け、緊張緩和と外交を重視するUAEの対イラン政策を示すものとなっている。
UAE「自国の基地はイラン攻撃に使わせない」
UAEの国連ジュネーブ代表ジャマル・アル・ムシャラク大使は、記者会見で次のように明言した。
「我々の基地はイラン攻撃に使われていない」
「UAEは自国の領土からイランへの攻撃に参加しない」
大使はさらに、UAEは現在の紛争に関与する意思はなく、
領土・基地をイラン攻撃の拠点として提供しない方針を以前から明確にしてきたと説明した。
この声明は、UAE国内に米軍基地が存在することから、イランが湾岸諸国を攻撃対象にしている状況を踏まえたものとみられる。
UAEはイランの攻撃を受けている
一方で、UAEはこの紛争の中で実際にイランの攻撃を受けている国の一つである。
2026年2月末以降、
- 弾道ミサイル
- 巡航ミサイル
- ドローン
などによる攻撃が続き、
1400回以上の攻撃がUAEに向けて行われたと報告されている。
これらの攻撃では
- 民間人4人死亡
- 約100人以上負傷
という被害が出ている。
攻撃の標的には
- 海水淡水化施設
- エネルギー施設
など重要インフラも含まれており、UAE政府はこれを「容認できない攻撃」と強く批判している。
それでもUAEが強調する「緊張緩和」
しかしUAEは、こうした攻撃を受けながらも軍事的報復より外交を優先する姿勢を繰り返し表明している。
UAEの外交方針は次の言葉に集約される。
「緊張緩和、そして緊張緩和、さらに緊張緩和」
UAEは
- 米国・イスラエルとイランの衝突
- 湾岸地域の軍事拡大
の双方に懸念を示し、
交渉と外交による解決への回帰を求めている。
UAEの対イラン姿勢の特徴
現在の状況から見えるUAEの対イラン姿勢は、次の3点にまとめられる。
①自国は戦争当事国ではないという立場
UAEは「紛争当事国ではない」と主張し、第三国への攻撃は正当化できないと指摘している。
②自衛は行うが、攻撃には加担しない
UAEは自国の防衛権を保持する一方、
自国領土からイラン攻撃を行うことは認めないとしている。
③外交と緊張緩和を優先
UAEは一貫して
- 交渉
- 外交
- 緊張緩和
を地域安定の唯一の道として主張している。
紛争の中で問われる湾岸外交
UAEは米国と安全保障関係を持ちながらも、
イランとの経済・地理的関係も深い国である。
そのため今回の紛争では
- 米国との同盟
- 地域の安定
- イランとの関係
という三つの要素の間で難しいバランスを取る必要に迫られている。
イランの攻撃を受けながらも、自国の基地を対イラン攻撃に使用させないと宣言したUAEの姿勢は、
軍事同盟の枠内にありながらも地域外交を維持しようとする湾岸国家の戦略を象徴するものとなっている。
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