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アブダビ自然史博物館が11月22日にオープン

ドバイニュース:ライフ

公開日：2025-10-24

最終更新日：2025-10-24

アラブ首長国連邦（UAE）のアブダビに、壮大な自然の物語を語る新しいスポットが誕生します。Natural History Museum Abu Dhabi（アブダビ自然史博物館）が、2025年11月22日に一般公開されます。この博物館は、サディヤット文化地区（Saadiyat Cultural District）に位置し、地域最大規模の自然史博物館として、科学・自然・教育のグローバル拠点を目指します。

地球上の生命の物語を13.8億年にわたるタイムトラベル形式で体験でき、未来の持続可能性について考えるきっかけを提供します。日本人観光客にとっても、UAEの文化体験をさらに豊かにする注目の施設です。

35,000平方メートルの没入型ワールド：宇宙の始まりから現代まで

この博物館の敷地面積は約35,000平方メートルで、UAEの文化シーンに新風を吹き込みます。訪問者はビッグバン（宇宙の誕生）から太陽系の形成、恐竜の興亡、そして地球の驚異的な生物多様性までを、インタラクティブな展示で追体験。まるでタイムマシンに乗ったような没入感が魅力です。特に、地球の未来を考える「持続可能性」のテーマが織り交ぜられ、環境問題に敏感な現代人にぴったりです。

ハイライトは、3つの「タイムトラベラー」標本。まず、Stan（スタン）と呼ばれるティラノサウルス・レックスのほぼ完全な骨格。これは、6,700万年前の地球を支配した頂点捕食者の実物大スケルトンで、迫力満点！次に、史上最大の動物として知られる青いクジラの雌の標本（全長25メートル）。進化や海洋生物多様性を深く掘り下げ、地球の生命の連続性を教えてくれます。

そして、Murchison隕石は、地球形成の目撃者で、内部に70億年前の粒子を含む貴重なアーティファクト。こうした標本を通じて、科学的な驚きと感動が待っています。

アラビアの大地が語る独自の物語

博物館の魅力は、地球全体の歴史だけでなく、アラビア半島の自然史を強調している点。アブダビで発見された絶滅種の象、Stegotetrabelodon emiratus（ステゴテトラベロドン・エミラトゥス）は、上顎と下顎の両方に牙を持つ珍しい特徴を持ち、現代のゾウの進化のルーツを垣間見せます。このように、地域の動植物や地質史を「アラビアの視点」で描くことで、地元文化とのつながりを強く感じられます。

アブダビ文化観光局長のMohamed Khalifa Al Mubarak氏は、「この博物館の開館は、アブダビの文化景観を形作る大きなマイルストーンです。地球の生命の物語をアラビアのレンズを通して初めて描き、動物学、古生物学、海洋生物学などの研究を推進。次世代をインスパイアし、持続可能な未来に貢献します」と語っています。

自然に溶け込む建築と魅力的な展示空間

設計はオランダの著名建築家集団Mecanooによるもの。建物はサディヤット島の風景から自然に湧き出るようなシルエットで、周囲の岩肌を思わせるフォルムが特徴です。自然界とのつながりを象徴し、訪れる人を即座に引き込みます。

内部の常設ギャラリーは、タイムジャーニーを支える5つのメインエリア：

The Story of Earth（地球の物語）：宇宙の起源から。
The Evolving World（進化する世界）：生命の誕生と多様化。
Our World（私たちの世界）：現代の生態系。
Resilient Planet（回復力ある惑星）：環境の適応力。
Earth’s Future（地球の未来）：持続可能性の展望。

さらに、PalaeoLab（古生物ラボ）やLife Sciences Lab（生命科学ラボ）などのサイドギャラリー、Interactive Theatre（インタラクティブシアター）では、視覚効果たっぷりのタイムトラベル体験が可能。子供から大人まで、楽しく学べる工夫が満載です。

開館を飾る世界レベルの特別展

オープン記念として、2つの国際展が同時開催：

The March of the Triceratops（トリケラトプスの行進）：世界唯一の巡回トリケラトプス群を展示。恐竜ファン必見！
61st Wildlife Photographer of the Year（野生動物写真家オブ・ザ・イヤー第61回）：世界最高峰の自然写真展。息をのむショットが並びます。

これらは博物館の国際プログラムの幕開けとなり、地元・グローバルな科学・文化交流を促進します。