
アラブ首長国連邦(UAE)は、イスラエルの国防省と防衛関連企業に、ドバイ航空宇宙展示会(Dubai Airshow)への参加禁止を通告した。
攻撃の背景と経緯
事件の発端は、2025年9月9日にカタールのドーハで発生したイスラエルの空爆だ。イスラエル国防軍(IDF)は、ハマスの政治指導部を標的にしたとみられる。この攻撃では、10機以上の戦闘機が使用され、10発以上のミサイルが発射された。ハマスの交渉責任者であるカリル・アル=ハイヤ氏らが集まっていた場所を狙ったと報じられている。
ハマス側は、攻撃直後に「交渉チームは無傷で、イスラエルの暗殺計画は失敗した」と主張。ただし、アル=ハイヤ氏の息子を含む5人の下級メンバーが死亡した可能性が高い。一方、イスラエルの情報当局者は「目標の大部分が生存した可能性が高く、作戦の成果に悲観的」との内部見解を漏らしている。この攻撃は、ガザ地区での停戦交渉を混乱させ、米国のドナルド・トランプ大統領の仲介努力にも打撃を与えたと指摘されている。
ドーハの別荘が損傷を受け、カタール治安当局が直ちに現場を封鎖。ハマス指導者の安否は依然として不明瞭で、国際社会から強い非難の声が上がっている。
UAEの強い反応と連帯の動き
UAEはこの攻撃を「卑劣で臆病な行為」「国際法違反でカタールの主権侵害」と強く非難した。UAEのシェイク・アブドラヒン・ビン・ザーイド外相は、「UAEはカタールに全面的に連帯し、その安全を守るあらゆる措置を支持する」と声明を発表。攻撃を「裏切り行為」と表現した。
さらに、UAEのムハンマド・ビン・ザーイド大統領は9月10日、急遽ドーハを訪問し、カタール首長のタミム・ビン・ハマド・アール=サーニ氏と会談。地域の連帯を示す異例の行動だった。ヨルダンのフセイン皇太子やサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子も近日中の訪問を予定しており、アラブ諸国がカタール支持で結束する姿勢を鮮明にしている。カタールはこれを受けて、9月14~15日にドーハで緊急のアラブ・イスラム首脳会議を開催する方針だ。
このような政治的動きの一環として、UAEはイスラエルの防衛企業に対し、厳しい措置を取った。9月11日朝、イスラエル国防省と企業幹部に通知が届き、11月開催予定のドバイ航空宇宙展示会への参加を禁止。公式の理由は「セキュリティ上の懸念」とされているが、イスラエル当局者は「カタール攻撃への直接的な報復」との見方を示している。
ドバイ航空宇宙展示会は、防衛・航空分野の主要イベントで、近年イスラエル企業が湾岸地域でのビジネス拡大を図る場として活用されてきた。今年の参加見送りは、イスラエル防衛産業にとって大きな打撃となる。
イスラエル側の苦境と国際的な波及
イスラエルでは、この決定を中東での孤立化の兆候と捉える声が強い。イスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフ氏は、攻撃の正当性を主張しつつ、再攻撃の可能性も示唆しているが、国際的な批判が高まっている。
一方、イスラエル防衛産業関係者は海外での活動にも影響を受けている。例えば、ポーランドで開催中の武器展示会では、イスラエル人参加者が地元当局から軍歴や予備役経験について質問攻めに遭ったとの報告があり、海外での監視が強まっている。
この一連の出来事は、イスラエル・ハマス間の紛争が湾岸諸国にまで波及したことを示す。停戦交渉の行方は不透明で、地域全体の安定が脅かされている。UAEの措置は、イスラエルとのアブラハム合意(2020年の正常化協定)にも亀裂を生む可能性を秘めている。
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