
サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が、イランによる相次ぐ攻撃に対し、これまで示してきた「忍耐の限界」に近づいている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が23日(現地時間)、複数の関係者情報を基に報じています。
サウジアラビアの方針転換
これまでサウジは、自国領土や施設をイラン攻撃に使用させない方針を明確にしていた。しかし最近、米軍に対し西部のキング・ファハド航空基地(King Fahd Air Base)の使用を許可した。これは大きな方針転換とみられる。関係者によると、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は攻撃への参加決定に近づいており、抑止力の再構築を強く望んでいるという。
また、サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハン外相は最近、「忍耐は無限ではない」との趣旨の発言もしている。
UAEも措置に踏み切る
UAEも同様に、イランとの対立を強めている。具体的な措置として、ドバイにあるイラン系病院(Iranian Hospital)とイラン・クラブ(Iranian Club)の閉鎖に踏み切った。これらの施設は長年、イラン政権や革命防衛隊(IRGC)と関連があるとされ、資金や影響力のルートとして機能していた可能性がある。UAE当局は「イラン法やUAE法に違反し、イラン国民の利益に反する活動に悪用された」と説明している。
動きの背景
UAEとサウジが動いた背景には、イランによる湾岸諸国へのミサイル・ドローン攻撃の激化がある。サウジのエネルギー施設やリヤド近辺、UAEの施設が標的となり、経済活動に深刻な打撃を与えている。ホルムズ海峡の安全保障リスクも高まっており、湾岸諸国はこれ以上、イランの攻撃を看過できないとの判断に傾きつつあるとみられる。
両国は公式には「中立」を維持する姿勢を崩していないが、米・イスラエル側への後方支援や経済的圧力の強化は着実に進んでいるようです。
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