ドバイ・タクシー・コーポレーション(DTC)とヨーロッパ発の大手ライドシェア企業であるBoltが提携、2024年12月2日にサービスを開始し、ドバイでBoltのサービスが利用可能になりました。
DTCは、ドバイ道路交通局(RTA)が運営する公的なタクシー会社組織です。
Boltとは
Boltは、手頃な価格で迅速かつ便利な配車サービスを提供するヨーロッパ発のライドシェア企業です。
国際的に広く展開しており、観光客や既存のBoltユーザーに親しまれています。
ライドシェアとは
日本では馴染みがないライドシェアとは、一般ドライバーが自家用車を活用して、利用者を運送するサービスで、タクシー以外の移動手段として用いられています。ドライバーはもちろん身元の登録が必要になり、GPSで運行管理されます。
※2024年4月に、日本でもライドシェアが一部解禁されています。
ドバイでのBoltのサービス
ドバイで利用できるBoltのサービスは、主にオンデマンド配車に焦点を当てており、専用アプリでライドシェアやタクシーを呼べるなど、現地の利用者と観光客の多様なニーズに応えるものです。
Bolt Ride(一般車両ライドシェア)
概要:
- Boltの標準的な配車サービスで、アプリを通じてドライバー付きの車両を予約できます。
- 主にリーズナブルで迅速な移動手段を求める利用者に適しています。
特徴:
- 簡単なアプリ操作で利用可能。
- 手頃な料金設定。
- 主要な観光スポットや空港、市街地間の移動に便利。
Bolt Green(環境に配慮した車両のライドシェア)
概要:
- 環境負荷を軽減するため、ハイブリッド車や電気自動車(EV)を利用した配車サービス。
- 環境意識の高い利用者をターゲットにしたエコフレンドリーな選択肢。
特徴:
- 環境に優しい移動手段を提供。
- 通常のBolt Rideと同様に簡単に予約可能。
Bolt Comfort(快適性を重視車両のライドシェア)
概要:
- より快適な車両とプロフェッショナルなドライバーを提供するアップグレードされたサービス。
- ビジネス利用や快適性を重視する利用者に最適。
特徴:
- 広々とした車内。
- 快適な乗車体験。
Bolt XL(グループ利用者向けライドシェア)
概要:
- グループ旅行者向けに大型車両を提供するサービス。
- 6人以上の乗客が同時に移動できる車両を提供。
特徴:
- 大人数での移動に対応。
- 空港送迎や家族旅行に便利。
DTCタクシーの配車(BoltとDTCの提携によるタクシー配車)
概要:
- Boltアプリを通じて、ドバイのDTC(Dubai Taxi Corporation)タクシーを直接予約できます。
- ドバイの公式タクシーを国際的なBoltアプリで利用できる便利なオプション。
特徴:
- 公式タクシー料金が適用されるため、信頼性が高い。
- Boltのインターフェースで地元のタクシーサービスにアクセス可能。
Boltアプリは2024年12月時点、ドバイでの利用は現在ライドシェアサービスのみ。
タクシー配車サービスに関しては近いうちに追加予定とのこと。
Careem(Halaタクシー)のアプリ解説
ドバイでは既にCareemアプリというオンデマンド配車サービスを展開しており、タクシー(Careemで配車するタクシーサービスをHalaタクシーという)、ライドシェア、フードデリバリー、自転車やレンタカーなど様々なサービスを展開しています。
Careemアプリを使ったタクシーの呼び方などの利用方法は以下で説明しています。
ドバイのタクシー業界解説
「ドバイでタクシーを利用するなら、どのサービスを選べば良いの?」という疑問を解決します。以下では、DTC(Dubai Taxi Corporation)、Hala(Careemと提携)、そして新たに加わったBoltの3つの主要なタクシーサービスと、それぞれの関係性、利用方法について解説します。
DTC、HalaとBoltの関係性の解説
ドバイのタクシー業界の管轄は、ドバイ政府である道路交通局(RTA)で、DTCはRTA直轄の政府運営タクシーサービスという位置づけになります。
DTCと、中東のライドシェアアプリであるCareem(Uberの子会社)が共同運営でアプリ予約主体のHalaタクシーを運営しており、DTCのタクシーとHalaのタクシーは車両を共有しています。
今回新たに加わったBoltはタクシーに関してはDTCのタクシー車両を呼ぶことになります。
DTCタクシー | Careem (Halaタクシー) | Bolt | |
---|---|---|---|
運営主体 | DTC(RTA) | DTC(RTA)とCareemの共同運営 | DTCと提携 |
利用方法 | 街中で拾う、電話予約、DTC公式アプリ | Careemアプリを利用したオンデマンド配車 | Boltアプリを利用したオンデマンド配車 |
タクシー車両 | DTCが提供する公式タクシー車両 | Careemで配車するタクシーサービスをHalaと呼んでおり、 DTCの公式タクシー車両 | DTC公式タクシー車両 |
タクシー料金体系 | DTC(RTA)が定めた料金 | DTC規定のメーター料金+事前見積もり可能 | DTC規定の料金 |
支払い方法 | 現金、カード、Nolカード対応 | アプリ内決済(カード、Careem Pay)、現金対応 | アプリ内決済(カード、Bolt Wallet)、現金対応 |
対象ユーザー | 直接タクシーを利用したい一般の利用者 | アプリで効率的に配車を利用したい利用者 | 世界にいるBoltユーザー、観光客 |
ライドシェアサービス | なし | あり | あり |
その他のサービス | タクシーなどの輸送サービスのみ | フードデリバリー、自転車、レンタカーなど多様なサービスあり。 | いずれCareemに近いサービスを展開する可能性あり。 |
ドバイでのタクシー利用選択肢
ドバイでタクシーをアプリから配車する場合、主な選択肢として「Careemアプリ」または「Boltアプリ」のどちらかを利用することになります。それぞれの特徴に応じて、利用シーンに合ったアプリを選ぶと良いでしょう。
DTCアプリ
- 概要:
- DTC(Dubai Taxi Corporation)が運営する公式アプリで、政府認定のタクシーサービスを直接予約できます。
- メーター料金を適用し、サージプライシングは一切発生しません。
- おすすめの利用者:
- 公式サービスを直接利用したい方。
- 追加料金や動的料金体系を避けたい方。
- タクシーなどの輸送サービスのみに特化したアプリです。
- メリット:
- 直接DTCタクシーを呼び出せるシンプルで直感的なアプリ。
- 現金、クレジットカード、Nolカード(ドバイ公共交通用プリペイドカード)で支払い可能。
- メーター料金制の透明性。
- 女性専用タクシーや車椅子対応車両など、特殊なニーズに応える車両オプションも提供。
Careemアプリ
- おすすめの利用者:
- ドバイ在住者には、Careemアプリが特におすすめです。
- Careemは中東発のライドシェアアプリであり、ドバイを含む中東地域でのサービスが非常に充実しています。
- Hala(DTCタクシーの配車サービス)を通じて、政府規定の料金で安全かつ信頼性の高い公共タクシーを利用できます。
- メリット:
- 地元住民や観光客の両方に使いやすい設計。
- 現金支払いだけでなく、アプリ内決済(クレジットカードやCareem Pay)も対応。
- ライドシェア、フードデリバリー、自転車やレンタカーなど多様なサービスが利用できる。
Boltアプリ
- おすすめの利用者:
- 観光客や他国でBoltを利用した経験がある方に特におすすめです。
- Boltアプリを既に利用している場合、登録済みのアカウントでそのままドバイでの配車が可能です。
- BoltはDTCタクシーの配車もサポートしているため、初めての利用者でも安心です。
- メリット:
- シンプルで直感的な操作性。
- 動的料金体系(サージプライシング)を採用しており、混雑状況に応じた柔軟な価格設定。
- 日本語で配車方法を解説しているウェブサイトが存在するため、初めて利用する方にも導入が容易。
Boltアプリは2024年12月時点、ドバイではライドシェアサービスのみを展開しています。
近いうちに、タクシー配車も利用可能になるそうです。
どちらのアプリも使いやすく信頼性が高いので、個々のニーズに応じて最適なアプリを選ぶと、ドバイでの移動がさらに快適になるでしょう。