
アラブ首長国連邦(UAE)は、イランによるミサイルやドローン攻撃への警戒が続く中、夜間のミサイル警報音を変更する方針を発表した。夜間は大音量の警報ではなく、より静かな携帯電話の通知音を使用することで、住民の生活への影響を抑えながら警報機能を維持する。
この措置は、UAEの危機管理を担当する国家緊急・危機・災害管理庁(NCEMA)が発表したもので、警報システム自体は引き続き完全に稼働するとしている。
夜間は「通知音」に変更
新しい警報運用では、時間帯によって警報音が変わる。
昼間(午前9時~午後10時30分)
- ミサイル接近警報:大音量の警告音
- 迎撃後:通常のメッセージ通知音
夜間(午後10時30分~午前9時)
- 警報・安全通知ともに携帯電話の通知音
夜間の警報音を抑えることで、住民の睡眠や生活への影響を軽減する狙いがあるとみられる。
警報は「セルブロードキャスト」で送信
UAEのミサイル警報は、セルブロードキャスト(Cell Broadcast)という通信システムを使用して送られる。
この仕組みでは
- 携帯基地局から一斉送信
- 接続しているすべてのスマートフォンに即時配信
- サイレントモードでも通知
という特徴がある。
また、このシステムは
- UAEの携帯契約者
- 観光客
- 一時滞在者
など、その地域の通信ネットワークに接続しているすべての端末に届く。
さらに、警報は位置情報をもとに配信されるため、危険地域にいない人に無用な警報が届かない仕組みになっている。
National Early Warning System Sound alerts will be changed; the system will remain fully operational to ensure public security alerts. pic.twitter.com/bRjpOi8fEc
— NCEMA UAE (@NCEMAUAE) March 9, 2026
UAEは現在「防衛状態」
UAE政府は、イランからの継続的な攻撃を受け、国が「防衛状態(state of defence)」にあると発表している。
当局によると、攻撃開始以降、UAEの防空システムは
- 弾道ミサイル:233発
- ドローン:1,359機
- 巡航ミサイル:8発
を迎撃・撃墜した。
イランによる攻撃ではこれまでに
- 4人死亡
- 100人以上負傷
の被害が確認されている。
UAE外務省は、これらの攻撃を「国家の安全と安定に対する直接的な脅威」であり、「国際法違反」であると非難している。
警報が鳴った場合の行動
当局は、警報が発令された場合、次の行動を取るよう呼びかけている。
- 安全な場所に避難する
- 建物内で待機する
- 窓から離れる
- 屋外の開けた場所を避ける
これは、ミサイルやドローンの迎撃によって破片が落下する可能性があるためだ。
安全が確認されると、携帯電話に「安全確認(オールクリア)」のメッセージが送られ、通常の活動に戻ることができる。
運転中の対応
警報が鳴ったときに運転している場合は、
- 急停車せず
- 目的地まで運転し
- 到着後に安全な場所に避難する
よう求められている。
攻撃の映像拡散は禁止
UAEの検察当局は、市民や居住者に対し
- ミサイル攻撃の動画
- 防空活動の写真
などを撮影・共有しないよう警告している。
こうした映像の拡散は
- 社会的不安の拡大
- 誤った情報の拡散
- 国家安全保障への影響
につながる可能性があるとしている。
状況によっては、法的責任を問われる可能性もあるという。
生活と安全のバランス
UAEではイランからの攻撃警戒が続く中でも、航空便や都市機能は維持されており、政府は社会の安定を保つことを重視している。
今回の警報音変更は、ミサイル防衛体制を維持しながらも、市民生活への影響をできるだけ抑えるための措置と位置づけられている。
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